FF SPECIAL INTERVIEW

2021年12月1日 FF-Staff 0

他にはないタイプのショー十音楽団を多くの人に届けたい 2021年11月、ついに幕を開けた十音楽団ツアー。コロナ禍もようやく落ち着きを見せる中、リアルなコンサートが本格的に復活だ。「青いレーベル」と題した第二弾で、今フミヤが表現したいものとは?ステージではMCなしで進行するぶん、ここでだけはFFメンバーのために饒舌に語ってもらおう。 ●十音楽団 〜青いレーベル〜 ———いよいよ十音楽団ツアーが始まりました。スタッフ内でも初日から非常によかったと評判です。これからご覧になる方が多いので、あらためて今回の十音楽団について教えてください。 フミヤ(以下F):すでに何本かやってみて、いいスタートが切れているよ。当初、十音楽団は1回だけのつもりで作っていたから、第二弾をやろうということになった時は「本当にできるのか? 初回を超えられるんだろうか?」という気持ちがあった。でも、シリーズではあるけれど続き物ではないわけだから、同じ監督の違う映画を観てもらうような感じでいいんだなと。実際、いい第二弾ができたと思うよ。基本的なスタイルは前回と一緒で、今回も語りを入れて、1章、2章……と章ごとのシーンを分けて構成している。全体的に前回とはがらりと変わった選曲なのも、楽しんでもらえると思う。懐かしい歌もあれば、クラシック曲もちょっと入っていたりする。十音楽団のバンドメンバーと一緒に、テレビ番組でクラシックなどいろんな曲をやってきたことで、少しずつパーツが集まってきていたんだよね。それも今回の選曲の可能性を広げてくれた。 ———まさにこの楽団ならではの第二弾ですよね。第一弾は、まったく見たことがない新鮮な驚きがあり、今回はその魅力が前提で「あの十音楽団の新作が見られる」という、期待と安定感の両方がある気がします。今回のタイトルとなった「青いレーベル」とは? F:ある1枚の青いレーベルのレコードがあって、そこには歌手の名前も何も書かれていない。そのレコードをプレーヤーにかけて聴きながら人生を振り返る時間が、ひとつのコンサートになっている、というコンセプト。「青」という色を入れたのは、セットリストを作るために曲を出してみたら、空が見える感覚があったから。部屋の中ではなく外の場面を描いた曲が多かったんだよね。そこで、空を感じられる「青」というキーワードを入れることにした。 ———なるほど、先にタイトルがあったのではなく、選曲してから決まったんですね。 F:そう。まずセットリストが先で、そこから物語とか章を作っていった。選曲では、まずこれまでの膨大な曲のタイトルを一度さらっと流し見して、気になったのを聴いたりしながら「ああ、こんな曲あったな」とか「これ使えるかも」という曲名を書き出していく。今回のテーマに合うと感じて選んだのが、ざっと100曲ぐらい。そこからさらにピックアップして、代表曲や今回やりたかった曲と合わせて、セットリストとして構成していく。三日間ぐらいかけて考えたな。タイトルも、最初は「十音楽団2」のような感じでいいと思っていて、それこそツアーポスターの写真を撮影した段階でもまだ付いていなかった。そこへ後から「青いレーベル」という言葉が生まれて、急遽ポスターにも載せてもらうようにお願いしたんだよ。コンサートとしての中身は、「人生」がテーマ。前回同様、あくまでコンサートであり歌がメインだから、演劇のようにストーリーや設定を決め込んだりはしない。それでも、ちゃんとひとつの流れがあるように作っている。別に章ごとに年齢を重ねていくわけではないけれど、終盤にかけて人生という要素が濃くなってきて、最終的な場面では今の俺より少し年上の人をイメージしている。基本的にはラブソングを通じて人生を描いている。初々しいラブソングから、いぶし銀まで。いわゆるシングル曲はそんなに多くないけれど、有名なクラシック曲も散りばめているし、歌詞がよく聞こえるコンサートだから、初めての人でも十分楽しんでもらえるよ。語りから歌への導入があるし、歌もストーリーの一部として聴いてもらえるから入りやすいと思う。 ———十音楽団は歌も物語の一部になるのが特徴ですよね。フミヤさんが歌うというよりは、別人格として歌の世界を演じていて、観る側もその世界に入り込んでいくことができます。 F:物語の主人公は俺自身ではなく、その場面の主人公を設定して演じている感じ。聴く人が自由に受け取ってもらえればいい。客観的に舞台として観てもらってもいいし、自分の人生と重ね合わせたり、これからの人生に想いを馳せたりしてもらうのもいいんじゃないかな。 ●完全に創り上げた第二弾 ———フミヤさんが総合演出・脚本で、有賀啓雄さんが音楽監督。この時点で相当贅沢なステージです。まずフミヤさんが構成を考えて、それをもとに音や演出を作り込んでいったわけですよね。 F:そう。まず俺がセットリストを作って、みんなに「今回はこんな感じでいきたいから、よろしく!」と伝えて、それぞれでイメージを膨らませてもらうという作り方。 マネージャー:まずセットリストと第一稿のシナリオをもって、舞台監督や音楽監督、照明のエンジニアとか舞台セットを作る方などと全体打ち合わせをします。さらに音楽監督とは随時打ち合わせ。それを繰り返していますね。あとはリハーサルで音がほぼ完成して、照明さんが作り込んで、最後がゲネプロ。ミュージシャンはフミヤさんの詩や台詞を聞いて音を変えるし、その音を聴いてフミヤさんがまた言葉を変えたり。お互い楽しんでいる感じでした。F:二度目だからメンバー同士の信頼関係もあるし、さらにやりやすい。音に関しては有賀くんにほぼ任せているけど、かなり自由に挑戦してくれている。彼はもう「このメンバーでレコーディングしたい」とか言い出してるぐらいハマってるからね(笑)。弦も管もいて多彩な音を奏でられるから、いろんな表現ができるし、演奏の質も高い。一方で、シナリオ作りはなかなか難しいんだよ。あくまで楽曲がメインだから、歌の魅力が生きるような詩や台詞じゃないと意味がないし、詩的な感じを出しつつも難解では伝わらない。やっぱりこればかりは人に頼めないんだよな。台詞は何度も何度も書き直した。書くのと声に出すのとでは別物だし、リハーサルでしゃべってみて面白くないと思ったところは変えて。 ———語りも歌詞も、同じフミヤさんの詩の世界ですもんね。動きや間合いなどスムーズな本番のためには、相当の準備をされていると思います。 F:そう。普段のコンサートではありえないほど段取りが細かい。語りから数秒で歌に入る場面もあるし。でも、シナリオを書いている段階ですでに頭で「ここは、すぐイントロで歌だな」とかイメージを描いているから、そういうものとして覚えている感じ。始まってしまったら休憩もフリーMCもないし、何があっても最後まで行くしかない。初日はまったく気が抜けなくて、体力的な疲れはないけれど精神的にめっちゃ疲れた(笑)。まだ動きが完全には身体に入ってないから。でも、初日としては90点ぐらいいったんじゃないかなと思う。 ———今回は光り物がないので、ステージから客席の皆さんの反応は見えないんですよね。 F:そうなんだよ。ACTIONの時よりも余計分からないな。でも思った通りのことをやっているから、感動しているはず!と思っているけどね(笑)。まあ、クラシックと一緒だよね。(本編の)一番最後になんとなく分かるっていう。前は休憩があったけど、今回はそれもないから張り詰めたまま。 ———この構成は今のところ変わる予定なく? F:なんも変わらない。ここが悪いとかそういうのもないからね。完全に創り上げた! あとは身体に入れるだけ(笑)。 ●このご時世に一番合うコンサート […]

FF SPECIAL INTERVIEW

2021年9月1日 FF-Staff 0

走り続けた「ACTION」が着地、次なる挑戦「十音楽団」へ 「今だからこそ、心が盛り上げるコンサートを」とフミヤが起こしたポジティブなACTION。スタッフやファンとの絆に支えられ、ACTIONツアーは見事ゴールにたどり着いた。そして、早くも次なる挑戦として、あの「十音楽団」が第二弾として帰ってくる! 開けた窓からセミの声が聞こえる8月下旬。ACTIONツアーの振り返りから、十音楽団やアートの展望まで語ってもらった。 ●よく頑張った! 俺もみんなも 〜 ACTIONツアー 〜 ———ACTIONツアー、FF会員限定公演を含めると41本が終了しました。8月のアリーナ公演「One more ACTION」の大阪城ホールまで含めると足掛け10ヶ月の長丁場。ついに完走できましたね。 F:なんとか最終日まで行けて、本当によかったよ! ただ、最後に追加したOne more ACTIONの横浜アリーナが中止になったのは、すごく残念だった。でも今の感染状況を見るとやっぱり無理だったな。いやー、本当に長いツアーだったね! FFのみんなも本当によく協力してくれたと思うし、だからこそ最終日までたどり着けた。俺はずっと気を張っていたから、終わって気が抜けた。横浜がなくなったと聞いたショックとともに、肉体が緩んだのがわかるぐらい。ああ、もうだらだらしていいんだー、って。自分で言うのもなんだけど、よく頑張ったよ(笑)。俺もみんなも。長い期間でかなり体力を使ったし、感染対策だけではなく、普段以上に肉体をケアする必要があった。だって最後なんて10日間で6本やったんだぜ!(笑) 普通だとありえないけど、延期や変更でそういう日程になってしまった。だから7月10日・11日が山場で、そこにピークを持っていくしかない、と頑張った。ライブが終わったら酸素カプセルに入り、サプリ飲んで必死に身体を回復させた。それでも後から映像を見ると、自分としてはもっと動いたつもりだったのに動ききれていない(笑)。歌は調子よかったし、動きも客席で見てるぶんには分からない程度だけど、これが蓄積疲労ってやつかぁと思ったよ(笑)。 ———フミヤさんの意識としては、実質的にはどの日が最終日という感覚でしたか? F:やっぱり7月11日の横浜、FFメンバーだけの公演だね。正式には10日が最終日ということではあったけれど、気持ちとしては11日に、やっとみんなでここまで来られたと思えた。コロナ禍で、うちは業界でも先陣を切ってツアーを始めたけど、最初の頃は本人以外でも周りに誰か一人でも陽性が出たら中止!という厳戒態勢だった。普段はライブのあと食事や飲みに行くツアースタッフたちも、やめて気を付けてくれたし。スタッフ、ファン、あらゆる協力があってのツアー完走だった。これだけ本数がある中で、中止が2本だけ、横浜アリーナを入れても3本で済んだのはすごいことだと思う。 ———One more ACTIONは結果的に大阪城ホールのみとなりましたが、当日はいかがでしたか。 F:久々に城ホールでやれてよかったよ。大阪は、日程変更で何度もご迷惑をおかけして……って、俺がかけたわけじゃないんだけど、コロナのヤツが(笑)。延期がまた延期というのが何公演もあった。12月が2月になり、さらに6月や7月になったり。最初のチケットをずっと持っていてくれた人は、ありがたい。逆に行けなくなってしまった人は申し訳ないけど。セットリストは、ACTION本編とは少し変えて「Song for U.S.A.」「I have a dream」「白い雲のように」「君を探しに」「女神(エロス)」の5曲をスペシャルで入れた。会場の大きさに合わせたセットリストとパフォーマンスが必要だから、細かいパフォーマンスをする曲よりも、音でしっかり届く歌を選んでる。あと、予想してはいたけど、お客さんが声を出せないのはホール以上にやりづらかったね(笑)。俺たちロックやポップスのコンサートというのは、本来、観客とコミュニケーションしたり、程よく頼ったりするものなんだよ。よく、アップテンポの曲で盛り上がりながら、サビでマイクを客席に向けてみんなに歌ってもらう場面があるじゃん。ああいうのが今回はまったくできなかったから。でもライブ自体は盛り上がったし、楽しんでもらえたと思う。アリーナで光り物がキラキラしているのは綺麗だったよ。 […]

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2021年6月17日 FF-Staff 0

FFという同志に向けて、 “人間・藤井フミヤ”のメッセージを伝えるのが会報 目の前のACTIONツアーを1公演ずつ大切に進めつつ、次なるプロジェクトを進行中のフミヤ。いよいよWeb化を迎える会報「FFF」についても、あらためてその想いを語ってくれた。今年に入って、あなたは何に出会い何を得ただろうか。ここから半年、どう過ごす?音楽にアートにと自分の世界を磨き続けるフミヤは、外の世界がどうであれ、今を楽しんで動き続ける大切さを教えてくれる。一度しかない2021年を、フミヤとともに味わい尽くそう。 コミューンの中、メンバーのための媒体 〜 会報「FFF」Web化 〜 —— こちら会報「FFF」ですが、次号から印刷物ではなくWeb会報へと形態が変わります。 フミヤ(以下F): 紙でなくなるというのは、かなり大きな変化だよね。でもWebだと誌面みたいに文字制限がないから、載せる量は増やすことができる。インタビューやライブレポートもだけど、投稿してもらうようなページもさらに盛り上がるといいなと思う。 —— 年4回のWeb会報に加え、号外として最新情報もお届けしていきます。また、一年分の内容を再編集した印刷物を年一回お届けします。 F: デジタルとアナログ、それこそメールと手紙を併用するようなものだろうな。瞬時に届くメールのようなものもあれば、手紙をじっくり書いて、切手を貼って投函したものが数日後に届く、というようなものもある。ポストを開けて手紙が届いていた時の嬉しさってあるじゃん。やっぱり年一回でも、形として手元に残るものがあるのは大事だよね。すでに一度読んだ記事でも、一年分まとめ直したものはガッツリ読み応えのあるものになるし、まとめ読みする楽しさもあると思う。 —— 世の中がデジタル化とはいえ、アナログと併用して良さを生かす流れは当分続きますからね。それに会報は単なるお知らせではなく、他では読めないフミヤさんの言葉が詰まったコレクションアイテムでもあります。フミヤさんにとって、会報とはどのような存在ですか。 F: 「コミューンの中における、メンバーのための媒体」だね。ファンクラブができた当初、俺は会報をカッコいい雑誌みたいな洗練された雰囲気にしたかったわけ。ちょうど最初のFUMIYART個展をやった頃だし、クリエイティブとかアーティスティックな方に意識が向いてたからね。でも、当時会報の編集長を担当してくれていたプロデューサーが、フミヤそれは違うんだよ、と(笑)。「ファンクラブの会報誌というのは、もっとフミヤのことを身近に感じてもらうためのものであって、そういう雑誌のようにカッコ良過ぎちゃいけないんだ」って。ああ、言われてみればそうだなぁと。さすが出版や編集のプロ。もちろんデザインはちゃんとデザイナーにお願いして、いい感じにしてもらうけれど、伝える内容はファンのためのもの。たしかに、ただクールでアーティスティックなものなら、雑誌を買って読んでもらえればいいわけだからね(笑)。 —— とはいえ初期のデザインは、当時のフミヤさんの方向性に沿って、それなりに尖っていました。文字のレイアウトがぐるぐる回転していたり、背景も文字も原色の組み合わせだったりとアート的で。かつ中身はオフショットや活動の舞台裏を紹介していたので、フミヤさんを身近に感じていただくこともできていたと思います。 F: そうだね。そしてだんだん俺自身も伝えたいことを書く量が増えていって、よりしっかりとした「読み物」にしたいと思うようになった。今はバランスのいい、会報らしい会報になっていると思う。外部の人からもよく、うちの会報はちゃんとしてると言ってもらうことが多い。 マネージャー: 業界内でも、かなりしっかり作られている方だと思います。 F: […]

FF SPECIAL INTERVIEW

2021年3月15日 FF-Staff 0

個展はエンターテインメントファンが見てくれなければ意味がない 今なお続くコロナ禍で、ACTIONツアーの公演延期や中止も余儀なくされてはいるものの、“藤井フミヤの世界”は、静かに根を広げている。2021年の大きな活動のひとつが、各地での個展開催だ。そこで今回は、個展への想いや現代アートシーン考など、アートを軸に語ってもらった。 今は再会を楽しみに —— 昨年は、コロナ禍でも10月からACTIONツアーを始めたことが、意義として大きいものでした。フミヤ(以下F): そうだね。引き続きエンタメ業界は大変な状況が続いてるけど、去年やってみて、ちゃんと感染予防してさえいればできると分かったことが大きかった。ただ、また年明けに緊急事態宣言が出たから、ライブも延期や中止が続いていて、最終日もいつになるか分からない状態だけど。まあ、こればかりは仕方ないよね。もちろん歌い手としてはそろそろ再開したいけど、今はお互い気をつけて過ごしつつ、会場で会える日を楽しみに待っていてもらうしかない。それに、ACTION以降のライブのことも、すでに考えている。まだ確定できないけど、しっかり進めていくよ。 —— ライブ以外の音楽活動は、いかがですか。F:まず、3月にNHKで90分のスペシャル番組が決まった。これはチェッカーズ、ソロ、F-BLOODと全部歌うから、がっつり楽しんでもらえる番組になると思うよ。セットリストも、ほぼ決まってきた。大島くんバンドと十音楽団の二つの編成でやるから、いろんなタイプの曲を楽しんでもらえる。 マネージャー:他にもいろいろと進行していますので、皆さん、楽しみにしていただければと思います。 各地での個展開催 —— 今年は、アート展の予定がかなり決まっているとか。F:うん。夏から来年にかけて、おかげさまでいくつも個展が決まっている。今のところ静岡、福岡、広島ほか、いろんな地方で楽しんでもらえる予定。こういう個展やアートのプロジェクトは、じっくり時間をかけてやっていくつもり。展示作品は、基本的には2019年の代官山ヒルサイドフォーラムでスタートしたあの流れが9割ぐらいで、少し新作を足していければいいなと。最近また、絵を描く時間も増えている。前も言ったけど、最初の緊急事態宣言の時は絵を描くモードになれなかったんだよね。花も咲いているような季節に、家にこもって描き続けるのは気が滅入るから。でも今は、ツアーも延期で時間ができたし、どうせ寒いから家にいるし(笑)、なるべく作品を溜めておきたいなと。日々コツコツ描いていると、自分でも「これ、いつ描き終わるんだろう。永遠に終わらないんじゃないか?」と思ったりするんだけど、いつかは必ず終わる。ちょっと登山と似ているかもしれないな。でも、登山には頂上があるけれど、絵は自分でここまでという瞬間を決めなきゃいけないからね。足しすぎて「あー、やんなきゃよかった!」というのもあるし(笑)。そういえば、前回の「藤井画廊」で紹介した絵「恥じらい」だけど…(スマホを取り出して)ほら。これからどうなるか分からないよっていう状態で載せて、結局こうなった。 —— おお、これはすごいですね! 細部の柄のような描き込みが、フミヤさんらしい作風。F:まさにそう。細かく描き込んでいって、いかにも俺らしい職人技になってる。自分でも、それなりに描き足すだろうなっていう予感はあったんだけど。それなりどころか、相当すごいことになった(笑)。 —— こういうフミヤさんの作品の面白さは、美術館で実物に近づいたり離れたりしながら、じっくりご覧いただきたいですね。個展は広い年代の作品が展示される分、楽しめるポイントが多いですね。F:俺からすると、個展というスタイルは、エンターテインメント。ある意味、コンサートで歌を聴いてもらうのと近いかも。通常、いわゆるアートという世界は、ギャラリストがギャラリーで展示をして、お客さんがそこから購入するというのが基本スタイル。ただ、そうすると絵は持ち主のところへ行ってしまうから、それ以外の人が触れる機会がなくなってしまうんだよね。でも俺の作品は、まずファンが見てくれなければ意味がない。俺は幸い、ある程度の知名度があることで、本職ではないのに美術館が展示してくれる。それによって絵が、みんなに見てもらえるエンターテインメントになるわけ。もちろんファンだけでなく、いろんな人に見てもらいたいし、さらに買ってもらえたら嬉しいけどね。そこが普通の画家の考え方とは大きく違うところ。ただ、やっぱり作品を生み出す以上、それだけで終わってはいけないとも思う。そのためにも今、ギャラリーを作ろうと思ってる。まだ準備段階だけど、これもそのうち情報を出していくよ。ギャラリーは過去にもやったけど、また違う感じになる。面白いことをやっていきたい。 —— ギャラリーは、ファンの皆さんにもアートファンにも発信できるものになると面白そうですね。続報を楽しみにしています。 現代アートシーン考 —— ご自身も、よくギャラリーや美術館に足を運ばれていますが、今のアートシーンをどう見ていますか。F:現代アートは近年、不動産と同じような投資目的の商品になってきているね。いわゆるIT企業の社長みたいな何百億も持っている人の最終的な趣味が、アート収集に向かってきている。それによって現代アートの価値が上がって、とんでもなく高値で売れていたりする。ただ、日本はまだまだで、あくまで市場の主流は欧米だけどね。そもそもほとんどの現代アートの作品は、サイズが相当デカいからね! 欧米ではバーンと飾る空間があっても、日本ではなかなか難しいというのもあるかもしれない。でも今、欧米の市場とは別に、新しいアート環境がアジアに生まれつつある。中国がお金を持つようになってきて、投資としてアートに向かっているから。あと、もともと中国と日本には、西洋とは違うタイプのアートがあるじゃん? 陶器や磁器の歴史も断然長いし、骨董の器が10億円とかさ。そういう、墨絵や器を古美術として愛でるような感性が基盤にあった上での現代アート、みたいな流れができつつある。アジアのアート市場が活性化して、確立されていきそうな感じがするよ。あとは、やっぱりジャパニメーションの力は大きいね。今さ、日本のアニメのセル画とか、すごい価格になってるんだよ。下描きが1000万以上したり。宮崎駿さん、手塚治虫さんはもちろん、作品でいえばドラゴンボールとかもそうだろうけど、すでに香港のオークションですごい価格になってる。アニメはフランスでも人気があるしね。今度、ニューヨーク近代美術館でもマンガやアニメをテーマとした展示をやるらしいから、これで一度ニューヨークから火が点いたら、もう、そこからあんまり下がらないんじゃないかな。 —— […]

Fumiya Fujii Concert Tour ACTION

FF SPECIAL INTERVIEW

2020年9月18日 FF-Staff 0

大騒ぎはできなくても、心が盛り上がるコンサートを 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、延期となっていたコンサートも8月末から再開。久々のステージと観客を前に、歌う喜びを堪能しているフミヤ。さらに、この秋から来年にかけての、全国ホールツアー「ACTION」が開催決定!WITHコロナ時代の幕開けとなるツアーについて、その想いを聞かせてもらった。

フミヤと尚之

F-BLOOD SPECIAL INTERVIEW

2020年9月1日 FF-Staff 0

変化の時期も、俺たちがやることは変わらないいい作品を作って歌う、演奏する いまだ収束が見えない新型コロナウイルスにより、社会全体が変化を余儀なくされている2020年。F-BLOODも、ツアー中止など多大な影響を受けた。その中でフミヤと尚之は、YouTubeや無観客ライブの配信など、ファンのために今できるアクションをしている。特殊な状況下ではあるが、ライブへの想いやファンとの絆は、むしろ強まっているのかもしれない。